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皆さんは小上がり和室についてご存じでしょうか。
小上がりとは床から1段高くなっている場所のことで、その小上がりに畳を敷いたものを小上がり和室と呼びます。
リビングに併設されることが多く、通常の和室よりも使い勝手が良いという声が多い傾向にあります。
そのため、多くの方が設けようとお考えになりますが、失敗してしまう可能性もあります。
そこで今回は小上がり和室のメリット・デメリット、失敗しやすいポイントと対策についてご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
1つ目は、使用用途が多いことです。
小上がり和室はただ単に部屋として利用するだけではなく、段差も有効活用できます。
例えば、段差に腰をかけることで椅子として使用できたり、段差を利用して赤ちゃんのおむつを交換したりと、さまざまなことに使えます。
多くの方が小上がり和室を家族が過ごすことの多いリビングに併設し、段差を有効活用しています。
2つ目は、収納力が上がることです。
小上がり和室は段差がある分、床下収納を設けられるため、収納力が上がります。
引き出しや開きなどを設置することで、リビングの収納力を上げられます。
リビングは他の部屋と比べると物が溢れやすい場所と言えるため、収納力が上がるのは嬉しいですよね。
3つ目は、床に寝転がれることです。
通常のフローリングは、そのまま寝転がると床が硬いため、寝心地が良いとは言えません。
それに対して、小上がり和室は床が畳のため、直に寝転んでも柔らかく身体が痛くならず、快適に過ごせるでしょう。
1つ目は、リビングに併設する場合に狭くなることです。
小上がり和室をリビングに併設する場合、その分リビングの面積が小さくなってしまいます。
小上がり和室の設置場所やリビングの広さによっては、大きな家具をリビングに置けなくなってしまう恐れもあります。
2つ目は、費用がかかることです。
畳はフローリングよりも高額なため、全面フローリングの場合よりも費用がかかってしまう可能性があります。
また、材料費以外にも小上がり和室の建築費や設計費がかかってしまうため、通常よりも出費が増えると把握しておきましょう。
小上がり和室を設けた際に、使いづらかったり使わなくなってしまったりするのは避けたいですよね。
ここからは、小上がり和室で失敗しやすいポイントと対策をご紹介します。
1つ目は、掃除しにくいことです。
ロボット掃除機を使用する予定のある方は、掃除しにくいことを把握しておきましょう。
小上がり和室は段差があるため、その段差をロボット掃除機が乗り越えられず、不便に感じる可能性があります。
対策として、段差を30センチ未満にすることをおすすめします。
ロボット掃除機が段差を超えることは不可能ですが、30センチ未満にすることで掃除機を担いで段差を上り下りするのが楽になります。
また、手動の掃除機だとしても、中途半端に狭い小上がり和室にしてしまうと掃除しづらくなります。
ある程度の広さがないと手動の掃除機もかけづらくなってしまうので、部屋の広さは4.5畳以上にしましょう。
2つ目は、お子様が落下する危険性があることです。
大人にとっては小さい段差だとしても、小さなお子様にとっては大きな段差です。
特にハイハイするようになった赤ちゃんの場合、少し目を離した隙に落下してしまうことがあります。
そのため、ベビーサークルを設置してその中で遊ばせたり、常に大人が1人以上はついたりして対策しましょう。
3つ目は、散らかりやすい傾向があることです。
小上がり和室を設ける場所によっては、物置になってしまいやすい傾向があります。
特に小さいお子様がいるご家庭では、おもちゃや洗濯物などを置き続けた結果、足の踏み場もないほど物が溢れてしまうことがあります。
常に整理整頓を心掛けていないと物置き場になってしまう可能性があるため、「物を置かない・物を置いてもすぐに片付ける」というルールを決めると良いでしょう。
4つ目は、バリアフリーに向かないことです。
年を取ると、少しの段差でも上り下りが大きな負担となります。
段差を高くしすぎてしまうと、その分年を取った際に使いづらい場所になってしまうでしょう。
実際に段差で転んで骨折したり、寝たきりになったりする事例も考えられるため、ご家族の中に高齢者がいらっしゃる場合は段差を高くしすぎないようにしましょう。
踏み台を置いて上り下りを楽にする方法もあります。
今回は小上がり和室のメリット・デメリット、失敗しやすいポイントと対策についてご紹介しました。
小上がり和室は使用用途が多く便利であったり、収納力が上がったりするなどのメリットがある一方で、リビングに併設する場合に狭くなったり、費用が高くなってしまったりするデメリットがあります。
また、失敗しやすいポイントがいくつかあるため、小上がり和室を設ける場合は注意しましょう。
小上がり和室のデメリットを許容できる方は、ぜひ前向きに採用をご検討ください。