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長くお世話になる住宅は、やはり性能が高く過ごしやすい場所にしたいですよね。
しかし、中には見た目だけでは本当に性能が高い住宅なのか分からないことも多いと思います。
そんな時は住宅性能評価を受けてみましょう。
住宅性能評価によって、住宅がどれだけ安全で暮らしやすいのかを調べられます。
今回は、住宅性能評価基準について紹介しますので、見ていきましょう。
住宅性能評価基準は、住宅の性能を考える上で重要な指標となります。
では、実際どのようなものなのでしょうか。
まず、住宅性能評価基準制度の内容について見ていきましょう。
住宅性能評価基準制度は、品確法によって定められています。
2000年の告示によって日本住宅性能表示基準が定められ、現在は既存の住宅も評価対象となっています。
日本における住宅性能の評価は、日本住宅性能表示基準に沿って結果を出しています。
また、以前は評価基準の中の9項目を表示する必要がありましたが、2015年では4項目へと緩和されています。
4項目というのは、「構造の安定」、「劣化の軽減」、「維持管理・更新への配慮」、「温熱環境・省エネルギー性」です。
ここまでで、住宅性能評価基準について少し理解できたのではないでしょうか。
ここからは、先ほども少し紹介した評価基準項目についていくつか紹介します。
以下は代表的な項目の簡単な解説になります。
項目によって1から3、1から4、1から5の等級で評価され、数値が大きい方が評価が高いです。
しかし、等級1だからといって「性能が低く問題がある」というわけではありませんので注意しましょう。
1.構造の安定(等級1から3)
自然災害で建物が傷つくと、住んでいる方の安全や建物自体の資産価値が損なわれることがあります。
この等級では、地震や積雪、暴風のような力に対し、住宅の構造がどのくらい安定するかを評価します。
例えば、耐震等級や耐風等級、耐積雪等級などの項目があります。
また、住宅の性能自体を評価するものではありませんが、地盤や基礎についてどのような情報が確認されているか確かめる項目もあります。
これらは以下の通りです。
・地盤または杭の許容支持力等及びその設定方法
・基礎の構造方法及び形式等
2.劣化の軽減(等級1から3)
災害時の安全を確保するための対策として、「延焼を防止するための対策」と「安全な避難を確保するための対策」の2つの観点から評価します。
耐火等級や感知警報装置設置等級はもちろん、避難安全対策、脱出対策も評価対象となります。
3.劣化の軽減(等級1から3)
住宅に使われる建材は、年月が経つごとに必ず劣化していきます。
そこで、柱や壁などの構造躯体に使用されている材料の劣化を軽減する対策の程度を評価します。
木造住宅の場合、湿気や水分による木材の腐朽、使用する木材の選択、シロアリ被害を軽減するための対策などについて評価します。
また、鉄構造の住宅においては、鋼材のサビを軽減するための対策としての、塗料やメッキの工夫について評価します。
そして、鉄筋コンクリート造住宅では、鉄筋のさびを軽減するための対策として、コンクリートの品質等を評価します。
4.維持管理・更新への配慮(等級1から3)
ガス管や給排水管に関して、補修や清掃、点検のしやすさを評価します。
評価項目は、「共同住宅の住戸専用部の排水管の更新のしやすさ」、「共同住宅の共用排水管の更新工事のしやすさ」、「共同住宅の共用部分の配管」、「共同住宅の専用部分の配管」の4つです。
5.温熱環境・エネルギー消費量(等級1から4)
外皮の断熱等性能と、設備性能や創エネルギーなどを総合的に評価した一次エネルギー消費量の2つを評価します。
等級が高くなるほど外壁や窓等の断熱対策がされており、一次エネルギー消費量削減のための工夫がされていることを示しています。
前章では、住宅性能評価における項目についていくつか紹介してきましたが、より高い等級を取得することで得られるメリットがいくつかありますので、見ていきましょう。
メリットは以下の通りです。
・地震保険や住宅ローンにおいて優遇される
・建物の資産価値が高くなる可能性がある
・紛争処理対応を受けられる
このように、高い等級を取得することによって、住宅ローンの控除や住宅の資産価値向上などのメリットが得られます。
住宅性能評価において高い等級を取得すると、住宅ローンやその他の保険において優遇されたり、万が一何かトラブルが起きた時も紛争処理対応を受けられたりと安心できます。
そのため、一度住宅性能評価を受けてみるのがおすすめです。
もしご不明点がございましたら、当社までお気軽にお問い合わせください。