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自分好みの家にしたいという人は注文住宅を選ぶでしょう。
今回は注文住宅を検討する際、よく耳にする24時間換気システムについて紹介していきます。
24時間換気システムとは、その名の通り、24時間常に室内を換気してくれるシステムのことです。
2000年ごろにシックハウス症候群が社会問題となったことで、建築基準法で居室に24時間換気システムの設置が義務付けられました。
居室とはリビングやダイニング、キッチン、寝室、和室など日常的に人がいる可能性のある部屋のことを指します。
新築の戸建だけでなく、マンションを含む全ての住宅に設置が義務付けられています。
リフォームの際に、新しく部屋をつくるとなった場合でもその部屋に取り付ける必要があります。
家の内部全体の換気ではなく、居室の換気が目的ですが、結果的に全体の換気が必要になる場合もあります。
24時間換気システムは給気する場所と排気する場所の両方が必要です。
給気場所はリビングや寝室などの居室からで、排気場所はトイレやお風呂、キッチンのレンジフードなどからが多いです。
これを逆にしてしまうと、トイレやお風呂の空気がリビングや寝室に排出されることになるので、給気と排気の計画はとても重要になっています。
24時間換気システムには大きく分けて3つの種類があります。
1つ目は第一種換気です。
第一種換気とは、給気口、排気口の両方に換気扇を設置し、空気の入れ替えを行う方法をとっている24時間換気システムです。
両方で機械制御による換気をするため、3つの中で最も効率的な換気ができます。
機械で制御しているため、熱交換システムを使えます。
室内と室外で温度差がある場合、室温に応じて外気を変化させて取り込むため、快適な生活を送れます。
夏や冬の時期になるとこの機能がとても役に立つでしょう。
デメリットして、費用が高くなることが挙げられます。
給気口、排気口の両方に機械を設置するため、設置費用や電気代が高くなることが多いです。
また、機械のメンテナンスも必要になるため、その費用もかかってきます。
2つ目は第二種換気です
第二種換気とは給気口のみに換気扇を設置して、空気を入れ替える方法をとっている24時間換気システムです。
排気口に機械を設置しないことで空気を取り込む力の方が強くなり、室内を正圧状態に保てます。
正圧状態とは室内が高い気圧になっていることで、この状態では室内の古い空気が新しい空気に押し出される形となり、古い空気が室内に残らなくなります。
古い空気が残らないことで衛生的に優れた空間になります。
そのため、第二種換気は食品工場などでも採用されています。
デメリットとして、湿気がたまりやすいことが挙げられます。
排気の力が弱く、湿気が室内にたまりやすいです。
このことから、結露も発生しやすく、一般的な家で採用されることはあまりありません。
3つ目は第三種換気です。
第三種換気とは排気口のみに換気扇を設置して、空気の入れ替えを行う方法をとっている24時間換気システムです。
第二種換気とは真逆の方法で換気しています。
他の2つの方法と違い、全ての部屋に給気口が必要であることが特徴です。
第三種換気は空気を排出する力の方が強いため、負圧状態になります。
第三種換気は室内を負圧状態にすることで湿気がたまりにくく、第一種換気よりも費用を抑えられるという理由から多くの家で採用されています。
デメリットとして、汚染物質や菌が室内にたまりやすいことと、外気の影響を受けやすいことが挙げられます。
しかし、実際に第三種換気を採用している家に住む人は外気の影響を受けているとはあまり感じない人が多いです。
1つ目は防虫対策に排気フードにメッシュをつけないことです。
メッシュをつけてしまうと、メッシュにホコリがついてしまい、換気量の低下を起こす可能性があります。
メッシュで防虫対策をしようとする人がいますが、そもそも排気口から風が出続けている限り、虫は排気口に侵入できません。
虫が排気口に侵入するのはホコリがついて排気量が低下したり、換気を長い時間止めたりした時だけです。
このことから最も効果的な防虫対策はメッシュをつけず、24時間常に換気し続けることだと言えます。
2つ目はダクトを潰したままにしないことです。
ダクトが曲がったり、潰れてしまったりすると本来の換気量を確保できなくなります。
3つ目は換気量を事前にチェックすることです。
換気量は換気量測定で簡単にチェックできます。
測定してみて換気量が事前に決めたものよりも少なかったらダクトが潰れているなどの問題が発生しています。
すぐに工務店に相談しましょう。
今回は24時間換気システムについて説明しました。
室内を快適に保つためにも事前に調べた上でどの換気システムにするか決めましょう。
マイホームをご検討中の方は当社にご相談ください。