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2023.03.11高気密高断熱の住宅において湿度管理はどのように行うべき?解説します!
高気密高断熱の住宅において湿度管理はどのように行うべき?解説します!

高気密高断熱住宅では、湿度管理が難しいといわれています。

室内を快適な湿度で保てないと、快適な生活を送ることができなくなってしまうでしょう。

そこで今回は、高気密高断熱住宅での湿度管理の方法について解説します。

ぜひ参考にしてみてください。

□高気密高断熱住宅では冬場は特に湿度管理が難しい

高気密高断熱住宅では、乾燥が気になるといわれています。

なぜこのようなことをいわれるようになったのでしょうか。

それは、暖房の方法の問題に理由があります。

コップを例に考えてみると理解がしやすいです。

グラスの中に水を注いだ状態をイメージしてください。

これが、外気をそのまま室内に取り込んだ状態の住宅だとします。

住宅内では、キッチンやお風呂、洗濯物などで、普通に生活しているだけでも水が発生します。

高気密高断熱住宅では、この状態でエアコンを使って室温を上げることが多いです。

これに対し、これまでの住宅はガスや石油ストーブを用いて部屋を暖めます。

ガスや灯油を燃焼する際には、水や二酸化炭素が排出され、これによってコップの水が増えて室内の湿度は保たれているのです。

このように、高気密高断熱住宅では、その他の住宅と比較して乾燥しやすいつくりになっています。

□過乾燥を防ぐ湿度管理の方法

高気密高断熱住宅では、湿気が溜まりにくいため、結露やカビの発生が抑えられる点がメリットです。

しかしその反面、対策をしなければ過乾燥をおこしやすいという側面も持ち合わせています。

ここでは、過乾燥を防ぐためにできる対策について紹介していきます。

*加湿器をつける

湿度を上げる一般的な方法として、加湿器の設置が挙げられます。

お手軽に部屋の湿度を上げられますが、加湿器が家にない方は購入するための費用がかかってしまいます。

既に加湿器が家にある方は、この方法で過乾燥を防ぎましょう。

まだ持っていない方は、部屋の大きさに合った加湿器を購入し、設置してみましょう。

*洗濯物の室内干し

濡れた洗濯物を室内に干すことで、洗濯物から蒸発する水分を部屋の湿度に充てられます。

洗濯物の乾燥と部屋の湿度上昇を同時に叶えられるので、一石二鳥です。

高気密高断熱住宅では、洗濯物が乾きやすいという点もメリットなので、乾燥対策としてだけでなく、家事の効率化という面でもおすすめの方法です。

*暖房の設定温度を下げる

暖房の設定温度を高めに設定してしまうと、その分どうしても乾燥してしまいます。

そのため、可能な限り設定温度を下げるようにしましょう。

また、加湿機能付きのエアコンを採用することで、部屋を暖めながらある程度の湿度を保つことができます。

普段よりも設定温度を下げると部屋の中でも寒いと感じてしまうこともあるので、寒さにどうしても耐えられない方は加湿機能付きのエアコンの購入も検討してみると良いでしょう。

□エアコンでの除湿について

エアコンだけで湿度のコントロールをしようとすると、思ったように湿度コントロールがうまくいかない場合もあります。

冬場の乾燥が気になる時期は問題ありませんが、特に梅雨の時期は湿度が高くて過ごしにくいと感じてしまうこともあります。

エアコンで冷房運転をしていると、室温の低下に伴ってエアコンの稼働が止まってしまい、アイドリング状態になってしまいます。

このような状態では、エアコンによる除湿が行われないので、湿度が高くなってしまうという現象が発生します。

このような現象を解決するためには、以下の2つの方法を実践してみると良いでしょう。

*弱風運転

エアコンで湿度コントロールをするためには、エアコンの冷房がアイドリング状態にならず、エアコンを稼働させ続けることが重要です。

風量が多い状態で運転してしまうと、急激に室温が低下してアイドリング状態になってしまい、除湿があまり行われません。

そのため、風量をできるだけ少ない状態で運転することで、除湿と室温上昇の両方を実現できます。

*エアコンの除湿性能向上

風量を少なくして除湿効果を高めることもできますが、理論通りにいかないことや、問題点もあります。

・雨の日にエアコンの除湿が追い付かない

外気の湿度が高いと、換気をした際に水分量の多い空気が室内に流入してくるので、エアコンの除湿が追い付かない場合があります。

・外気温が室温よりも低い

外気温が室温よりも低いと、室温が上昇しないので、エアコンが常にアイドリング状態になってしまうので、除湿されずに湿度が高くなってしまいます。

上記の2つの問題を解決するためには、エアコンの設定温度を下げることで解決できますが、室内が冷えすぎて暮らしにくいと感じてしまうでしょう。

このような問題は、「再燃除湿モード」が搭載されているエアコンを購入することで、改善できる場合があります。

再燃除湿とは、室温を下げずに除湿できる機能で、湿度コントロールができるようになります。

電気代はかかってしまいますが、快適な暮らしを送れるようになるのでおすすめです。

□まとめ

高気密高断熱住宅では、湿度管理が難しく乾燥し過ぎてしまうという問題があります。

この対策としては、加湿器の設置や洗濯物の室内干し、暖房の設定温度を下げるなどの方法が挙げられます。

また、夏場に湿度が上がりすぎてしまう問題に関しては、エアコンを弱風運転にしたり、除湿機能の高いエアコンを購入したりすると良いでしょう。