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2023.04.27小屋裏エアコンのメリットとデメリットをご紹介!
小屋裏エアコンのメリットとデメリットをご紹介!

小屋裏エアコンとは、小屋裏、つまり屋根裏に設置するエアコンのことです。

小屋裏に設置した1台のエアコンを全館空調として利用するのですが、それで本当に快適に過ごせるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

いくつか注意点がありますが、その注意点だけケアしておけば快適な住宅に仕上がります。

今回は、小屋裏エアコンを設置するメリット・デメリットと注意点をご紹介します。

□小屋裏エアコンを設置するメリット

1つ目は、24時間冷房をつけていも冷房費を抑えられることです。

エアコンをずっとつけっぱなしにしていると、冷房費が高くなるのではないかと心配する方も多いでしょう。

実際は、小屋裏エアコンは24時間冷房をつけっぱなしにしていても冷房費が高くなる心配はないので、快適に過ごせます。

2つ目は、冷風をほとんど感じないことです。

涼しい環境にしたくても、風が当たるので冷房は苦手だという方も多いのではないでしょうか。

小屋裏エアコンは、小屋裏に設置しているので、当然ながら直接風が当たることはありません。

3つ目は、室外機や配管で外観を汚すことがないことです。

住宅の外観にこだわっても、室外機や配管が目立つとおしゃれな印象からは離れてしまいます。

小屋裏エアコンであれば、おしゃれな外観を保ちながら住宅を快適な空間にできるでしょう。

□小屋裏エアコンを設置するデメリット

1つ目は、条件が揃っていなければ、効果が得られないことです。

その条件とは、日射遮蔽がきちんと計算された高気密高断熱の家であることです。

小屋裏エアコンは、エアコンが小屋裏にあり、小屋裏を空調室にしているので、小屋裏自体が熱くなってしまうと、冷房効率が悪くなります。

そのため、小屋裏エアコンを設置するのであれば、高気密高断熱の家にするだけなく、日射遮蔽をきちんと計算しましょう。

2つ目は、居室ごとの冷房に比べて住居全体が涼しくなるまでに時間がかかることです。

小屋裏エアコンは、空調全体を冷やして発生した冷気を家全体に利用しています。

そのため、吹き抜けやシーリングファンを取り入れて、家中を空気が流れる仕組みを作る必要があるでしょう。

□小屋裏エアコンの5つの注意点

1.断熱は屋根断熱を選ぶ

小屋裏エアコンは、屋根断熱で小屋裏を確保するため、その空間を空調しても冷えやすくなります。

よって、屋根断熱の性能でその効果が左右されると言えます。

屋根は太陽によって熱が入るので、熱抵抗値を考慮すると、素材によって適した厚みが異なります。

例えば、繊維系の断熱材の場合は20cm程度、フェノール系の断熱材は10cm程度の厚みが必要です。

これより薄くなると、断熱の効果が薄れてしまうので、屋根の断熱は欠かさずに行いましょう。

壁を厚くしても、小屋裏に直接影響が出るのは屋根なので注意が必要です。

2.日射遮蔽を計算する

小屋裏エアコンは、ごく小さいエネルギーで家全体を冷やすので、エアコンの効率を上げる必要があります。

ここで、最大の敵となるのが太陽光です。

小屋裏エアコンばかりに囚われて南の太陽の日差しを遮らなければ、家は冷えません。

対策として、庇を充分に出して日射をカットできるようにする、シェードを付けて日差しをカットするなどの方法が挙げられます。

あるいは、ヘチマやアサガオなどを植えて、グリーンカーテンを作るのもおすすめです。

3.空気の流れを考慮する

2階建ての場合、小屋根エアコンは、まず屋根の下部分である2階から冷やしていきます。

2階部分が冷えたら、冷たくなった空気が自然に下に降りて、1階部分も冷やされるというわけです。

そのため、2階から1階へと冷たい空気がスムーズに降りなければ、1階は充分に涼しくなりません。

階段が廊下や玄関に向かっている間取りであれば、居室ではなく廊下や玄関が冷えやすくなっています。

リビングやダイニングなどの居室に冷たい空気が流れるように、階段が居室を向くようにしましょう。

また、吹き抜けを設ける場合は、吹き抜けの直下にリビングやダイニングを持ってきましょう。

そうすれば、ダイレクトに冷たい空気を2階から1階に降ろせます。

4.リターン開口を十分に取る

リターン開口とは、暖かい空気を吸い込む部分のことを指します。

基本的にはこの部分から空気を吸い込んで空調室を冷やすことになるので、十分に取れていなければ空調室をしっかり冷やせません。

うまく冷えていない場合は、リターンの開口部分が小さい、エアコンに上手に回るように配慮されていないなどの原因が考えられます。

空気を供給する分、リターンが入ってこなければおかしいので、見落としていないか確認しましょう。

5.1階部分に冷気を持っていく

1階のサニタリーや廊下、トイレなどの部分が暑いというケースがあります。

その場合は、簡単なパイプファンを冷えた部屋から暑い部屋に持ってくるという方法があるので覚えておきましょう。

□まとめ

今回は、小屋裏エアコンのメリット・デメリットをご紹介しました。

住宅を建てる際に、生活感がない方が良いという方におすすめなのが小屋裏エアコンです。

他にも、冷風を感じずに涼しい部屋で快適に過ごせたり、24時間つけっぱなしにできたりするといったメリットが挙げられます。

日射遮蔽を計算したり、空気の流れを考慮したりすることで、快適な空間を作り出せるでしょう。