コラム

zeh住宅は、近年注目を集めている住宅です。

しかし、zeh住宅といっても定義や特徴についてよく分からないという方が多いと思います。

zeh住宅にすると、省エネや高断熱といったメリットが生まれますし、将来も安心して生活できる可能性が高まります。

そこで今回は、zeh住宅とは何か、zeh住宅のメリット・デメリットについてご紹介します。

□zeh住宅とは？

zehとは、ネットゼロエネルギーハウスの略語です。

zeh住宅は、太陽光発電による省エネルギー設備の導入や電力創出によって、生み出すエネルギーが多い住宅のことをいいます。

あまり聞き馴染みがある方は少ないと思いますが、このzehは日本が第1次エネルギーの約9割を輸入に頼るほどの低エネルギー自給率であることから、政府がエネルギー自給率の強化を推進しようと取り入れたものです。

また、zeh住宅には3つの要素がありますので、見ていきましょう。

1つ目が、省エネです。

家庭で使用する電力量や太陽光発電による発電量、稼働状況などを確認するためには、「ホームエネルギーマネジメントシステム」と呼ばれる専用のシステムが必須になります。

また、高効率の給湯システム、省電力稼働の換気システムや冷暖房などで、無駄な電力を省く必要があります。

2つ目が、断熱です。

高性能な断熱材や窓を使った、エネルギー効率の高い住宅であることもzeh住宅の重要な要素です。

断熱効果が向上すると、それまで冷暖房に使っていたエネルギーが削減され、快適な住環境が作られます。

3つ目が、創エネです。

zehにおいては、太陽光発電といったエネルギーを生み出す設備の設置が必要になります。

□zeh住宅のメリット・デメリット

ここまでzehの定義やzeh住宅に必要な3つの要素をご紹介してきましたが、もちろんメリットとデメリットが存在します。

まず、zeh住宅のメリットを4つご紹介します。

＊光熱費の削減

太陽光発電や断熱の強化、省エネシステムによる自家発電によって、光熱費が削減できます。

また、太陽光発電によって生まれた電力は電力会社に売電し、収益を得られる場合もあります。

＊非常時のための電力を蓄えられる

蓄電池を設置できれば、自然災害や停電の際の非常電力をまかなえます。

また、電気自動車をお使いの方は、充電が可能になります。

＊高額で売却できる可能性が高い

住宅で省エネに対する取り組みを評価する指標の1つに、住宅性能評価・表示協会の「BELS」と呼ばれる認証制度が存在します。

これにおいて、zeh住宅は高い評価を得られるため、将来売却する際に高い値段で売れる可能性が高くなります。

＊ヒートショックが起こりにくい

先ほども少しご紹介しましたが、zeh住宅では夏は涼しく冬は暖かいというメリットがあります。

また、断熱性が高い環境になるので、部屋同士の気温差も低くなります。

これにより、冬の寒い季節に起こりやすい心筋梗塞や脳卒中などのヒートショックの発生を抑えられます。

次に、zeh住宅のデメリットを2つご紹介します。

1つ目が、発電量が天候によって変化することです。

太陽光発電においては、太陽光によって電力を生み出します。

そのため、雨や曇りの日、日照時間の短い冬場においては発電量が減少するため、常に安定した電力が得られない可能性があります。

2つ目が、太陽光発電の機器の設置費用や点検費用がかかることです。

省エネ機器を設置する際は、設備投資費用がかかります。

また、定期的なメンテナンスも必要になります。

2022年4月には資源エネルギー庁の太陽光発電のガイドラインが改定され、太陽光発電機器の点検について記載されているので、一度確認してみてください。

□zeh住宅に使える補助金制度とは？

まず、zeh住宅においては、「ZEH補助金制度」というものが存在します。

zeh住宅の補助金は、「ZEHの新築の購入」や「所有する住宅をZEHにリフォームする」、「ZEHの新築建売を購入する」などの目的において使えます。

補助金を申請する際は、公募制が一般的です。

一般社団法人イニシアチブの公式ホームページにおいて、申請方法や申請期間が随時発表されます。

例年、先着制となっているので、補助金制度を利用しようとお考えの方は早めに申請するのが良いでしょう。

補助金を公募期間に申請したら、期限内に工事代金も払う必要がありますので注意してください。

また、補助金の申請には条件があったり、補助金の種類によって採択方式や申請期間が異なるので、事前にスケジュールを入念に確認しておきましょう。

□まとめ

zeh住宅にすると、光熱費の削減やヒートショックが起こりにくいなどのメリットがあります。

一方で、発電量が天候によって変動してしまうことや発電機器の設置やメンテナンス費用がかかることといったデメリットもありますので、注意してください。

この記事を読んでzeh住宅に興味を持ったという方は、ぜひ一度ご家族でも検討してみてくださいね。