Column
北側リビングは光を取り入れにくいため、避けられてきました。
しかし、近年では北側リビングだからこそのメリットや魅力があり、北側リビングを採用する方も増えています。
この記事では、北側リビングのメリットと解決策、北側リビングだからこそできることについてご紹介します。
家づくりで間取りについて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
北側リビングが選ばれるケースが増えていますが、本当に北側リビングにしても良いのかと不安になる方もいらっしゃるでしょう。
以下では、北側リビングのメリットについてご紹介します。
1つ目のメリットは、1年中やわらかな光が入ることです。
北側リビングの魅力は、一年を通してやわらかな光が部屋に入るようになっていることです。
一方で、南側のリビングは日当たりが良いものの、ときに日差しがきつく感じることがあります。
窓際で新聞を読んだり勉強をしたりする際に、眩しくて見づらさを感じたこともあるでしょう。
北側の光は柔らかく安定しており、眩しさが苦手な方にとっては心地よく感じられるかもしれません。
2つ目のメリットは、夏場も暑くなりにくいことです。
南側に大きな窓を設けると、太陽の熱によって部屋が暑くなってしまいます。
それに対して、北側リビングでは室温が上昇しにくく、夏でも快適に過ごせます。
また、南側の窓は遮光カーテンを使ったり、すだれや植物で日光を遮ったりするなど、夏の暑さに負けないように工夫する必要がありますが、北側リビングでは外の風を感じながら過ごせます。
3つ目のメリットは、家具や床が日焼けしにくいことです。
模様替えの際に、移動させたタンスの下だけ床の色が変わっている経験がある方もいらっしゃるでしょう。
これは、床が日焼けをしているからです。
特に、室内でも紫外線が入りやすい南側では、徐々に家具や床が傷んでしまう可能性があります。
自分のお気に入りのアイテムを飾りたい方や、大切な本を本棚に並べたい方、ものを大切にしながら暮らしたい方にとっては、北側のリビングが最適と言えます。
北側リビングにはメリットがある一方で、いくつかデメリットもあります。
対策を練って解決することで、北側リビングの良さを発揮できます。
北側リビングで採光率を上げるには、天窓や高窓などの天井周囲の窓、吹き抜け窓、大開口窓など、太陽光を広く取り入れられるような窓を設置することがおすすめです。
一般的な窓でも夏は北側からの採光が可能ですが、他の季節では窓の大きさに応じて熱が外に逃げてしまうため、採光とのバランスを考慮して窓のサイズを決定することが重要です。
ただし、窓の大きさによっては冷暖房の効率に影響を及ぼしてしまう可能性があるため、注意が必要です。
メリットとデメリットを考えて、最適な間取りを決めましょう。
北側リビングでは日当たりが悪くなってしまいがちなため、湿気が溜まりやすく、カビのリスクが高まります。
そのため、日当たりを改善するだけでなく、通気性を向上させることも重要です。
窓を定期的に開けて換気したり、1種熱交換機型換気扇を導入したりすることで、空気の循環を促し、空気の滞留を防げます。
北側リビングでは日当たりが悪いと、通常よりも寒さを感じやすくなってしまうため、断熱対策に力を入れる必要があります。
北側リビングのメリットや解決策について解説してきましたが、ここでは北側リビングだからこそできることについてご紹介します。
まず、ダイニングキッチンを南側に配置できることです。
リビングを北側に配置することで、ダイニングキッチンを南側に設置できます。
ダイニングキッチンに照明を付けなくても、朝から明るい空間で1日を始められます。
また、庭に面した掃き出し窓があれば、お子様が外で遊んでいる様子をキッチンから見ながら昼食の準備ができたり、バーベキューの際に食材をすぐに運べたりするメリットもあります。
リビングで過ごす時間も大切ですが、同じようにダイニングやキッチンで過ごす時間も長いため、どちらの部屋も快適に過ごせる工夫をしましょう。
次に、プライベート感が高まることです。
吹き抜けの高窓と横長のスリット窓のみをリビングに設けることで、ソファでくつろいでいるときも、外からの視線を気にせずに過ごせます。
住宅が隣接した地域でも、道路に面していなければ周囲の音も気にならず、よりプライベート感が高まるでしょう。
家族で穏やかな時間を過ごすためにも、北側リビングは適していると言えます。
家づくりで主流となるのは南側リビングですが、どうしても北側にリビングを配置しなければならない場合もあるでしょう。
そのような場合は、この記事で紹介した解決策を参考に対策してみましょう。
ご不明な点がありましたら、お気軽に当社までご相談ください。