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高気密高断熱の家に住みたいとお考えの方の中には、乾燥に対して不安がある方も多いと思います。
実際、高気密高断熱の家は乾燥しやすいと言われていますよね。
そこで今回は、高気密高断熱の家はなぜ乾燥しやすいのか、そして乾燥しないようにするための対策についてそれぞれご紹介します。
結論から申し上げますと、高気密高断熱住宅においては、室温を高く保てていることが原因といえます。
冬の空気は、空気中に含まれる水分量が少なく、それらの空気を室内で暖かくしようとすると、湿度が下がり乾燥します。
このように、室内が暖かいと空気が乾燥するのです。
また、湿度が下がり空気が乾燥することを「相対湿度が下がる」とも言います。
相対湿度とは、温度の空気が含む限界に対して、どのくらいの水蒸気が含まれているかを示した割合です。
空気は暖めると、水蒸気量が増加して相対湿度が下がりますし、逆に冷やすと上がります。
では、なぜ昔は冬の乾燥が気にならなかったのでしょうか。
これは、昔は今ほど室内が暖かくなかったのと、石油ストーブが使用されていたケースが多かったことが理由として挙げられます。
石油ストーブは、燃焼によって水蒸気が発生することから、室内の乾燥を防げていました。
しかし、石油ストーブは低気密低断熱住宅向けのものなので、高気密高断熱住宅には適していません。
これは、室内が暑くなり過ぎることによって、室内の空気が汚れてしまうためです。
前章では、高気密高断熱住宅がなぜ乾燥しやすいのかについて理由をご紹介してきました。
しかし、「高気密高断熱住宅だから絶対乾燥する」とか、「乾燥していないから家は絶対高気密高断熱住宅ではない」となるわけではありません。
湿度が低く乾燥しやすいというのは、住んでいる場所や地域によっても変化します。
例えば、乾燥しやすい時期は1~2月がピークとされていますが、東京は特に乾燥する地域となっています。
また、海に面していなかったり、山に囲まれた盆地の地域は非常に乾燥しやすいですし、自分の住んでいる地域が山の近くであれば湿度が高く、乾燥しにくい環境という場合もあります。
このように、住宅の性能が良いからといって乾燥するわけではないことを把握しておきましょう。
ここまで高気密高断熱の家がなぜ乾燥しやすいのか、また、住んでいる場所や地域によっても湿度は変化することについてご紹介しました。
これらを理解していただいた上で、ここからは高気密高断熱の家に住んでいて乾燥しやすいと感じた場合にできる対策を4つご紹介していきます。
加湿器を使用するとカビが発生しやすいというデメリットがありますが、上手に使用できればメリットの方が大きくなります。
特に、暖かい空気には水分が含みやすくなるので、高気密高断熱住宅のような暖かくなりやすい環境では、加湿がしやすくなります。
加湿器をすでにお持ちの方は、これを機に一度試してみてくださいね。
エアコンの中には、加湿機能が付いているエアコンがあります。
加湿機能が付いているエアコンを使うことによって、室温を下げたとしても室内で快適に過ごせます。
これがあれば、床に置くような加湿器も不要になりますし、エアコンが自動で湿度調整もしてくれて便利です。
ぜひ取り入れてみてください。
また、高気密高断熱住宅でのエアコンの対応畳数は6畳程度がコストパフォーマンスの面においても十分なものとなります。
壁の素材として、漆喰は湿度を調節してくれる機能を持っています。
湿度が高いと吸ってくれますし、低いと逆に吐いてくれて便利です。
漆喰の壁には小さな穴が多く存在し、そのような表面が湿度の調整を可能にしています。
一方で、デメリットもあります。
デメリットとしては、コストが高いことと、施工に時間がかかることです。
予算とタイミングが合えば、家の壁を漆喰にすることも検討しても良いかもしれません。
この方法では、コストをかけずに室内の乾燥を防ぎやすくなります。
干す際のポイントとしては、洗濯物を分散させるとより良い効果を期待できます。
また、可能であれば、エアコンの前に干すと加湿した空気を室内に送れますし、洗濯物も早く乾かせます。
今すぐにでもできることなので、ぜひ実践してみてくださいね。
高気密高断熱の家が乾燥しやすい理由としては、寒い冬の時期に室温が高く保たれていることが原因となります。
これに対してできる対策としては、超音波式以外の加湿器や加湿機能の付いたエアコンの利用、洗濯物を室内で干すといったことです。
これから高気密高断熱の家に住む予定の方は、これらの対策をぜひ実践してみてください。
また、当社では24時間全熱交換型換気システムを採用した、乾燥しない快適な高気密高断熱住宅をお客様にご提供いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。