Column
高気密高断熱の家はどのような家であるかご存じでしょうか。
高気密高断熱の家とは、隙間をなるべく少なくすることにより気密性を高め、外気の影響を受けにくい断熱性能が高い家のことです。
断熱性能が高いことで、室温を一定に保つことができ、一年中快適な温度で過ごせます。
本記事では、高気密高断熱の家での暖かさ、寒い場合の対策、メリットについて解説します。
高気密高断熱住宅は一般的に暖かいと言われていますが、実際にどれくらい暖かいのでしょうか。
ある1日の実際の例をご紹介します。
家は築2年の木造2階建て、延床面積/30坪のお住いの家です。
外に出る朝8時39分ごろにエアコンのスイッチをオフにし、帰宅1時間前の17時ごろにエアコンのタイマーを再びセットします。
帰宅時の外気温はマイナス1度と寒い温度であったが、玄関を開けると部屋の中が暖かく、床もほんのりと暖かくなっていました。
靴下を脱いで裸足で遊べるほど暖かいです。
エアコンの温度は22度なっており、通常のアパートや家よりも低い温度でも十分な暖かさにできます。
このように、高気密高断熱住宅では天井や床、壁が蓄熱し、部屋全体を均一に暖めるため、低い温度でも暖かく感じられるのです。
高気密高断熱住宅であるにもかかわらず、室温が低い場合には原因は2つ考えられます。
ここでは原因とその対策についてご紹介します。
原因の1つとしてそもそも高気密高断熱住宅ではなかった場合があります。
この場合は、できる対策は多くありません。
実行できる対策としては、玄関のドアを断熱性の高いものにする、サッシを気密性・断熱性の高いトリプルサッシにする、カーテンを断熱効果のあるものにするという方法があります。
家を建てる際には、工務店やメーカーが高気密高断熱住宅と宣伝していても一度確認しましょう。
温度変化は換気によって起こってしまう場合があります。
対策としては、「全熱交換型」の換気を取り入れることです。
「全熱交換型」とは、排気するときの室内の空気から熱を回収して、給気してきた空気に戻すことを言います。
「全熱交換型」では換気による温度変化を抑えられ、外気の影響を受けにくくなるメリットがあります。
また、温度だけでなく湿度を調節してくれます。
高気密高断熱住宅を建てる場合、全熱交換型の換気を取り入れることも検討してみましょう。
高気密高断熱住宅のメリットは単純に暖かい以外にどのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、高気密高断熱住宅のメリットについて4つご紹介いたします。
1つ目は、健康的に生活が送れることです。
寒い冬場、暖かい浴室と寒い脱衣所の行き来の際にヒートショックという現象が起きる場合が多いです。
ヒートショックとは、温度の急激な変化によって体に大きな負担がかかることです。
人間は気温差が激しいと血圧が急激に変動し、この急激な変動は心臓の負担をかけるため、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。
高気密高断熱住宅では部屋全体が均一に暖められるため、ヒートショックの原因となる急激な温度差がないためリスク軽減につながります。
また、高気密高断熱住宅に引っ越したことによる室温上昇が睡眠効率の増加につながったという調査結果が報告されており、さらに、家を寒いと感じる回数が少ない人ほど健康寿命が長い傾向にあります。
2つ目は、光熱費が抑えられ、環境に優しいことです。
高気密高断熱住宅では室内の温度変化が小さく、余分に冷暖房を使わなくてもよいため光熱費を抑えられます。
冷暖房の使用が少なくても良いため、電気量が減少し、環境にも良い効果があります。
3つ目は、遮音性が高いことです。
高気密高断熱住宅は隙間が少ないため中からの音漏れや外からの騒音なども小さくなります。
例えば、家に赤ちゃんなどの小さい子供や犬などのペットがいる場合、車の往来が多い場所にある場合でも音を気にすることなく快適に過ごせます。
4つ目は住宅が長持ちしやすいことです。
高気密高断熱住宅は気密性・断熱性が高いため、建物内部の結露を防げます。
この結露は、放置しておくと家の内部にカビが生えて木材が腐ってしまうため、家の耐久性が低くなる原因になります。
また、カビはダニの繁殖にもつながりアレルギーやアトピー、シックハウス症候群といった健康被害のリスクの増加にもつながります。
本記事では、高気密高断熱住宅の実際の暖かさ、寒い場合の原因と対処方法、メリットについてご紹介しました。
高気密高断熱住宅は暖かい以外も健康面や費用など様々なメリットがあります。
当社では、お客様のニーズに合わせた住宅を提案しております。
高気密高断熱住宅を含め住宅についてご相談したいことがある方はお気軽にお問い合わせください。